YOU CAN (NOT) REDO.

暇な人間は本当にろくなことをしない。

そういう意味では、ソシャゲは暇な人間を大人しくさせておく装置としては良く出来ているのかもしれない。

僕が『ガンダム』をあまり好きになれないのは、あの「中二病」な感じだ。

宇宙世紀」という架空の世界観を作りこむことによって現実よりもむしろ現実的に人間を描写できる、という魅力は理解できるのだけど、しかしそれは一歩間違えるとオタクに不必要な万能感を与える材料にもなり得る。

ガンダムのアンチ的な存在である『エヴァ』は非オタにもウケの良い作品だが、あれは中二病のように見えて実は全く中二病ではなく、それ故にオタクでなくても受け入れられるようになっている。

何が中二病ではないかというと、それは「登場人物が情けない」ということだ。

そもそも「メンヘラじゃないとエヴァに乗れない」という設定からしガンダムをバカにしているのだが、エヴァの登場人物は子供は皆メンヘラだし、大人は皆頼りにならない。

このような登場人物のダメさがエヴァをオタクアニメではなく文芸たらしめている。

(エヴァQ何かはそのダメさを究極的に煮詰めたような内容だった)

「オタク臭い」作品がどんな作品のことかというと、「萌え」や「ロボット」何かはあくまで装飾的なものでしかなく、その本質はやはり「中二臭い」ところにあると思う。

そういう意味ではオタク作品の「中二臭さ」はガンダムの頃と今では少し変容していて、今の中二臭さというのは要するに『ハルヒ』のキョンであったり、あるいは最近のなろう系主人公だったりのような「斜めに構えた」姿勢であると言えるだろう。

エヴァガンダムの偉そうに戦う子供や大人を揶揄したように、今こういったオタク的なものを揶揄するとしたら斜めに構えた主人公、あるいはそんな主人公に従順に付いていくヒロイン達を徹底的にバカにしたものにする必要がある。

エヴァハルヒを「超える」作品を作るとしたら、それしかないと思ってる。